演劇の祭典「黒部シアター２０２２春」が２７日、黒部市の前沢ガーデン野外ステージで開幕し、南砺市を拠点とする劇団ＳＣＯＴが演劇「シンデレラ」を上演した。２９日まで。

　黒部シアターは、２０１９年に黒部、南砺の両市で国際的な舞台芸術の祭典「第９回シアター・オリンピックス」が開かれたことを機に、黒部舞台芸術鑑賞会実行委員会が２０年から開催。過去２年間は１０月に開いてきたが、今年はより多くの人に鑑賞してもらおうと、春と秋の２回開催する。

　「シンデレラ」はＳＣＯＴの鈴木忠志主宰が親子で楽しむ音楽劇として構成・演出した。主人公の女の子が芝居を書いている場面から始まり、役者や監督、音響係らが稽古を通して芝居を作り上げていく様子をユーモアたっぷりに描いた。約１７０人の来場者は時折笑い声を上げながら演劇を楽しんだ。終演後に実行委員会の吉田忠裕会長と鈴木主宰があいさつした。

　上演は２８日も行う。２８、２９の両日には、黒部市芸術創造センター「セレネ」で東京国際映画祭チェアマンの安藤裕康さんのトークと、１９６４年開催の東京五輪の記録映画「東京オリンピック」（故市川崑総監督）の上映もある。