福井県越前市味真野地区の住民でつくる「味真野茶保存会」は、今年の新茶の販売を始めた。生育が良好で、昨年の2倍ほどの約250キロを収穫した。福岡会長は「香りや渋みを存分に味わって、おいしく飲んでもらいたい」とアピールしている。
「味真野茶」は江戸時代から同地区で栽培され、かつては生産が盛んだった。摘み手が減り、廃れてきたことへの危機感から復興に取り組もうと、同保存会が2011年に結成された。新茶の販売や、地区に伝わる茶もみ唄のコンクールを開くなど活動している。
今年5月に3回、五分市町の城福寺、味真野苑、宮谷町の茶畑で、同保存会や地域住民ら約130人が茶摘みを行った。
商品は、袋入りは50グラムで500円(税込み)。1個3グラムのティーバッグは10個600円(同)、2個130円(同)の2種類を用意した。
福岡会長は「1煎目は70~80度のぬるめの温度で甘みや渋みを、2煎目は90度くらいの熱いお湯で濃い味を楽しんでほしい」と話している。
市味真野公民館と市万葉菊花園で販売している。問い合わせは同公民館の保存会事務局=電話0778(27)1926。