上市町出身の細田守監督が手掛けたアニメ映画「おおかみこどもの雨と雪」の公開１０周年記念イベント「ふるさと上市ものがたり」が２３日開幕した。同町郷柿沢の西田美術館では、原画などで作品の世界観を伝える企画展が始まり、大勢のファンや家族連れらが訪れた。

　来場者は原画やパネル展示を楽しんだり、同町浅生の古民家がモデルになった「花の家」の縁側を再現したコーナーで記念撮影したりしていた。祖母と両親と４人で訪れた富山市大広田小４年の石崎恵美さん（９）は「原画は細かく丁寧に描かれていた。何度も作品を見たけれど、また見たい」と話した。

　９月４日までの期間中、同館をはじめ、町内各地で多彩なイベントを繰り広げる。グッズや町特産品がもらえるデジタルスタンプラリーを実施するほか、日曜と祝日は町内を巡る周遊バスを運行し、限定記念乗車券も販売する。８月１１日に北アルプス文化センターで細田監督と室井滋さんの対談や映画の上映会を開く。