キャンプ場内のお気に入りの場所というクルミの木の下で語らう前田さん夫妻

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キャンプ場2度目の夏のにぎわい 長野市豊野に移住の夫妻

信濃毎日新聞(2022年8月9日)

 長野市豊野町豊野に昨年7月オープンした「森の灯(あかり)キャンプ場」が2度目の夏を迎え、地元客を中心ににぎわっている。広域農道「北信五岳道路」近くでJR豊野駅から徒歩約15分という地の利もあって、常連客も。豊野地区は2019年秋の台風19号災害で被災。地域のにぎわいにつなげたいとの願いもこもる。

 運営するのは、19年6月に隣接する空き家に移住した前田宗之さん(67)と教恵さん夫妻。小谷村のスキー場近くで20年余にわたりホテルを経営し、売却して移り住んだ。当初は喫茶店や民泊を考えていたが、新型コロナ感染拡大で難航。自宅の大家さんから裏山も借り、21年1月からキャンプ場整備を進めた。

 約2800坪の敷地は「高さ3、4メートルもある竹やぶだった」(宗之さん)が、業者に依頼して伐採し、芝を植えた。最大28張りのテントが設営できる。利用客の9割は長野市など近隣からで、密集を避けられるとあって、日帰りでバーベキューを楽しむ家族連れや団体が多く、女性のソロキャンパーの姿も。

 トイレ掃除や草刈りにも力を入れ、「こぢんまりとして安心感があるのかな」と教恵さん。既に10回以上利用した人もいる。「キャンプ場はいろいろな人が訪れる。お客さんとの関わりが楽しい」と2人は口をそろえる。

 台風19号で豊野地区は浸水被害に遭い、商店街には空き店舗が目立つ。「豊野でやってくれてありがとう」と言ってくれる住民もいるといい、宗之さんは「人が集まれば地域の活性化にもつながる。地元の期待に応えられるよう頑張りたい」と話す。

 秋ごろにはキャンプ場に隣接する自宅一角を改装し、アフタヌーンティーを楽しめるカフェを開業予定。宗之さんはバー営業もしたいと、夢を膨らませている。

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