栃木県などで栽培されているサトイモ「善光寺」を使った芋煮を振る舞う催しが12日、長野市の善光寺大勧進で開かれた。大根やこんにゃくなどを加えた芋煮は250杯を用意。七五三などで訪れた親子連れらが列をつくり、40分ほどで「売り切れ」となる人気だった。
地元農家らでつくる「『さといも善光寺』里帰りを進める会」の主催。「善光寺」はしっとりとした舌触りと甘みが特徴で、参拝客らに実際に味わってもらおうと3年ぶりに企画した。同会は「善光寺」の起源が善光寺平にあると考えており、地域の特産品に育てようと栽培や普及活動に取り組んでいる。
同市下氷鉋小学校1年の西沢奏佑君(7)は「とろとろ、ねばねばしておいしかった」とにっこり。静岡県藤枝市の自営業揚張(あげはり)真弥さん(47)は「ふっくらとして柔らかい。形も崩れず、食べ応えがあった。静岡にも流通させてほしい」と話していた。
同会の善財三枝子会長(75)=長野市豊野町=は、善光寺で同名のサトイモを食べることに「ありがたみがあります」。笑顔で食べる様子に「うれしい。来年もやりたいね」と手応えを感じていた。