大規模リニューアルに伴い、12月5日から長期休館する福井県立恐竜博物館(勝山市)は現施設で最後の開館日となった4日、多くの来館者でにぎわった。「お客さま感謝祭」と銘打ったさまざまなイベントや職員らの見送りもあり、訪れた家族連れは来年夏の再開に期待を高めた。
これまでの来館者への感謝と、本年度の来館者60万人突破を記念し、竹内利寿館長と子どもたちでくす玉を割った。常設展示室には研究員が待機し、「恐竜はなぜ絶滅したの」などの質問に丁寧に答えていた。小学生以下の子どもにはオリジナルシールをプレゼント。一足早いクリスマスコンサートも行い「例年のこの時期の倍以上」(同博物館)という約4300人の来館者をもてなした。
閉館が迫る午後4時半からは竹内館長ら職員約30人が正面玄関前に並び、「来年の夏、またお会いしましょう」と書かれた横断幕を掲げて、来館者を見送った。県公式恐竜キャラクター「ジュラチック」も駆け付け、家族連れを最後まで楽しませた。
越前市から訪れた兄弟は「動く恐竜のロボットが好き。もっと恐竜が増えるといいな」とリニューアルを心待ちにしている様子だった。
同博物館の増改築を伴う大規模リニューアルは初めて。竹内館長は「半年以上の休館に一抹の寂しさを感じる一方、リニューアルに向けて緊張感も高まっている。大きく生まれ変わるので、ぜひ期待してもらいたい」と話した。