レンガ造りの麹室に麹蓋を運び込む畑さん

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しょうゆ寒仕込み 本格化 小矢部の畑醸造、レンガ造りの麹室使う

北日本新聞(2023年1月26日)

 レンガ造りの「麹室(こうじむろ)」を使った全国でも珍しいしょうゆ造りを続ける畑醸造(小矢部市浅地)で、寒仕込みが本格化している。1月25日も厳しい寒さの中、従業員が伝統を守ろうと作業に精を出した。3年間かけて発酵・熟成させる。3月中旬まで続く。

 1929(昭和4)年の創業以来、保温保湿に適したレンガ造りの麹室で手作りの「極寒仕込み 北陸」を生産している。水と空気が澄んで雑菌が増えにくく、麹の温度を管理しやすい1~3月に仕込む。

 週2回、小矢部産大豆と高岡産小麦を下処理して麹菌と混ぜ、麹蓋(ぶた)と呼ばれる木箱に入れる。室温30度、湿度70%に保った麹室で3日間寝かせ、天窓を開け閉めして室温と湿度を小まめに管理する。一連の工程を3月中旬まで続ける。沖縄産自然塩と水を混ぜ、もろみ蔵で3年間発酵・熟成させ、うまみを出す。

 ことしは1月16日に作業を開始。25日は従業員が大豆と小麦、麹菌を混ぜ、麹蓋に入れて麹室に運んだ。例年並みの9千~1万リットルを3年後に出荷する予定。

 年々、首都圏の高級スーパーや飲食店からの注文が増え、今春から代官山(東京)の試食専門店にも納入する。4代目で専務の畑彰さん(48)は「寒さが一気に厳しくなり作業は大変だが、しょうゆの甘みと香りは増しそうだ」と話した。

 商品は工場横の直売所と同社オンラインショップで販売している。

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