卓上にずらりと並ぶ「ばんこもち」=2月2日、福井県池田町土合皿尾の「そばの郷池田屋」

卓上にずらりと並ぶ「ばんこもち」=2月2日、福井県池田町土合皿尾の「そばの郷池田屋」

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ヨモギ香る伝統の深緑「ばんこもち」作り最盛期 池田町

福井新聞(2023年2月6日)

 福井県池田町伝統の保存食「ばんこもち」作りが、同町土合皿尾のそば打ち体験施設「そばの郷(さと)池田屋」で最盛期を迎えている。円盤状で深緑色のもちが卓上にずらりと並び、施設内にヨモギの香りが広がっている。

 丸太の切れ端を意味する「ばんこ」が由来。水が冷たくカビが生えにくい寒の時季に作るのが慣例で、毎年1月10日前後に作り始め、3月上旬まで続く。町産のうるち米ともち米に、町内の谷で収穫したオオヨモギを同量混ぜるため、ヨモギの風味をダイレクトに楽しめる。

 2日は同施設の職員6人が作業に当たった。きねでもちをつき、直径約20センチ、厚さ1・5センチの円盤状に整えた。3日ほど乾かした後、穴を開けひもを通し、2週間つるして仕上がる。

 ばんこもちは食べるときに1~2日間水に浸す。乾燥させず、そのまま食べられる生タイプもある。乾燥、生の両タイプとも焼いて食べる。

 同施設を管理する一般財団法人「池田屋」の廣田邦彦さんは「自然そのものの味。そのまま食べても、きなこをつけてもおいしい」と話していた。

 今年は約1500枚を生産する予定。同施設のほか、町内のまちの駅「こってコテいけだ」と渓流温泉冠荘で取り扱っている。乾燥タイプ1700円、生タイプは1600円と6分の1ピースが300円。問い合わせ、予約はそばの郷池田屋=電話0778(44)6878。

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