国宝勝興寺(富山県高岡市伏木古国府)の参道沿いで土産物や食品を扱う店が、相次いで新商品を販売したり新サービスを打ち出したりしている。昨年12月に国宝に指定されて以来、人通りが増えており、地域のさらなる盛り上げに一役買おうとしている。
門前で勝興寺グッズを多く扱う「みやげ処(どころ)やや家(や)」は、寺に伝わる「七不思議」を版画で表現したポストカードを作った。親しみやすい商品を開発しようと版画に着目。市内の木版画家、水上悦子さんに依頼し、柔らかい印象に仕上がった。
1枚150円で、今月から販売している。七不思議についての説明書きも添えた。買い求めた同市伏木古府の矢坂☆さん(99)は「茨城に住む弟に送りたい」と笑顔を見せた。
参道沿いにある弁当屋「おべんとうカフェにじのこや」は、自家製のサンドイッチや総菜、おやつなどが購入できる自動販売機を1月末に設置した。観光客に寺周辺の散策を楽しんでもらいたいと企画した。
今後、自販機で取り扱う商品のラインアップを増やしていく考え。地元作家が手がける木彫りのスプーンやガラス作品といった工芸品、県内の菓子店のスイーツなども予定している。にじのこやの牧野友香代表(37)は「伏木だけでなく周囲の人たちも巻き込んで、参道を盛り上げていきたい」と話している。
☆は日の下に舛