女性に自身が作詞した曲のCDと色紙を手渡す片桐さん=2月13日、福井県鯖江市定次町

女性に自身が作詞した曲のCDと色紙を手渡す片桐さん=2月13日、福井県鯖江市定次町

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40年前、化石発見の"恐竜少女"に福井市の郷土史家が感謝の歌贈る

福井新聞(2023年2月14日)

 「女の子がある日見つけた石ころに」-。1982年、肉食恐竜の歯の化石を採取し、恐竜王国・福井誕生のきっかけをつくった鯖江市の女性(54)に感謝を伝えようと、福井市の郷土歴史家片桐哲郎さん(85)が13日、自身が10年ほど前に作詞した曲「福井勝山 恐竜の里」のCDと、歌い出しの歌詞を書いた色紙を贈った。

 女性は鯖江市内の中学2年生だった当時、石川県白峰村(現白山市)で偶然拾った石が数年の時を経て、1億4千万年前の肉食恐竜の化石だったことが判明した。高校3年生になっていた女性は「国内最古の恐竜化石を発見した女子高生」として話題を集め、その後の県を挙げた化石発掘調査の口火を切った。

 片桐さんは当時県教委に務めており、世紀の大発見に庁内が騒然としたのを覚えているという。北陸新幹線県内開業を来春に控え、恐竜王国の"立役者"の一人に改めて感謝を伝えようと、知人のつてを頼って女性に連絡を取った。

 この日、鯖江市内の料亭に女性を迎えた片桐さんは「やっと福井のコロンブスに会えた」と目を細め、CDと色紙を手渡した。女性は「覚えてもらっていてうれしい。福井の恐竜研究がますます発展していくことを願っています」と笑顔で受け取った。

 片桐さんは「大発見には科学する心を持ち続けることが大切ということを、たくさんの子どもたちに知ってほしい」と話していた。

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