越前焼工業協同組合は、所属する窯元の商品が福井県越前町と周辺の土のみで作られていることを保証する「陶土証明書」を作成した。同町小曽原の直売所「越前焼の館」で商品を購入した人に配布している。
証明書は縦約5センチ、横約7センチ。北陸新幹線の県内開業を来春に控える中、越前焼が「赤ねば」「青ねば」と呼ばれる希少な土を数種類混ぜ合わせ、丹念に焼き上げられていることをPRしていこうと作った。
証明書には、陶土を「私たちの命」とする所属窯元たちによる「組合所有の坏土(はいど)工場で、昔ながらの工程で製造し続けています」と、土づくりへのこだわりを表した言葉も添えた。
「ECHIZEN YAKI」のEとYで器をかたどった組合の新しいロゴマークも入れた。炎をイメージした赤色のマークで、平安時代から約900年受け継がれてきた伝統を未来へつないでいく強い意志を示したという。
組合主催の各種イベントなどでも配布していく考え。組合の橋本直視事務局長は、証明書を通し「越前焼の産地と奥深さを多くの広く知ってもらいたい」と話している。