色とりどりの小さな人形や飾りをつり下げた「つりびな」の展示会が、福井県鯖江市嚮陽会館で開かれている。春の訪れを感じさせる約30点が並んでいる。3月6日まで。
つりびなは3月3日のひな祭りに、おひなさまのそばに人形をつるす風習。子の幸せや成長を祈りながら、一つ一つ丁寧に縫い上げる日本の伝統文化とされる。
展示会には、「ちくちく縮緬(ちりめん)教室」を主宰する川地さんと教室生12人が出品。全国の骨董(こっとう)市で購入したちりめんの古布を持ち寄り、鶴やナス、さるぼぼなどさまざまな人形を制作した。約50個の人形をつり下げた大作もあり、訪れた人は、その華やかさと手の込んだ仕事ぶりに感心して見入っていた。
桃の節句にちなみ、ちりめんの着物をまとったウサギのひな人形も展示している。