福井県鯖江市柳町４丁目の菓子店ベルジェ・ダルカディ弁慶堂が同市の伝統野菜、川島ごぼうを使ったパウンドケーキを開発し、販売を始めた。ゴボウ本来の風味や食感を残しながら甘く煮て、オリジナルのスイーツに仕立てた。来年春の北陸新幹線県内開業を見据え「県外の百貨店やイベントでも販売していきたい」としている。

　開発したのは同店の洋菓子事業部責任者の菓子職人牛若さん。ゴボウを一度熱湯で煮てやわらかくした後、再びお湯で溶いたカラメルソースやオレンジの皮、砂糖などと一緒に煮る。

　風味や食感を残すため「１週間かけてゆっくり糖度を上げていくのがポイント」だそうで、細かく刻んだものを生地に入れて焼いている。甘さを際立たせるため、裏ごしした口当たりの良い県産みそを生地に練り込み、塩気も加えた。

　川島ごぼうを提供する同ごぼう研究会の山内進会長は「おいしい」と大絶賛。牛若さんは「ゴボウスイーツを食べたことがない人にも食べてもらえるよう試行錯誤した」と自信をのぞかせ、「スイーツで鯖江のブランド野菜をＰＲし、福井を盛り上げていきたい」と話している。

　パウンドケーキは１個（３６グラム）税込み２８０円。予約、問い合わせはベルジェ・ダルカディ弁慶堂＝電話０７７８（５１）０１７９。