福井県大野市民が所有する著名作家の絵画などを展示する企画展が、３月２１日まで同市のＣＯＣＯＮＯアートプレイスで開かれている。世界的な画家の靉嘔（あいおう）さんや、ニューヨークを拠点に活動した版画家の故キムラ・リサブローさんら芸術家８人の版画や油絵など５１点が並ぶ。

　大野では無名若手作家の作品を市民が購入し活動を支える「小コレクター運動」が１９５０年代に盛んに行われた。同館は、今も１万点以上が家庭に眠っているとされる作品を展示することなどを目的に、２０１８年３月に開館。今年開館５周年を迎えるのを記念し、市民が所有する作品を借りて展示している。

　キムラ・リサブローさんがイタリア・ベネチアの街並みをモチーフに制作した版画や、水色の背景に赤や黄色、藍色などの油彩絵の具をランダムにちりばめた靉嘔さんの作品、故北川民次さんの石版画集「花と母子像」、版画家の故池田満寿夫さんらの作品などが並ぶ。

　午前９時～午後５時。月曜休館。一般３００円、中学生以下無料。開館記念日の２１日は午後２時から同市の結とぴあで、同館を設計した建築家中西ひろむ氏による講演会などがある。

　問い合わせは同館＝電話０７７９（６４）４８４８。