勝興寺(高岡市伏木古国府)の国宝指定を記念した特別展示「勝興寺に残る古典籍」が、市万葉歴史館で開かれている。越中万葉ゆかりの巻物や掛け軸など寺の宝物7点を展示している。4月10日まで。
巻物「布施湖八勝(ふせのうみはっしょう)」は、勝興寺の19代住職・法薫(ほうくん)が万葉故地の景色を記録しようと作らせた巻物。現在の氷見市に広がっていた「布勢の水海」ゆかりの名所を歌っている。飛鳥時代の歌人、柿本人麿を祭る際に使われたと考えられる「柿本人麿像」や、源氏物語の写本をしまう「源氏物語箪笥(たんす)」なども並ぶ。
同館の新谷秀夫学芸課長は「勝興寺は浄土真宗寺院というだけでなく、文化を伝える役割も担っていたということを知ってほしい」と話している。