７～９日に富山県民会館を主会場に全日本チンドンコンクールが開催される。県勢からは「桜小路陽炎」「笑倍繁盛屋」「もんた堂」の３組９人が出場する。新型コロナウイルスの影響で開催が見送られていたが、４年ぶりに春の風物詩が戻ってくる。富山チームのまとめ役で桜小路陽炎の親方、田辺桂也（かつなり）さん（６２）は「コロナで落ち込んだ世の中に我々が春を告げる」と力を込める。

　メイン行事のプロチームのコンクールには東北から九州までの各地から県勢３組を含む２８組８４人が出場する。８日に予選、９日に本戦を実施。予選は各チームがスポンサー企業・団体のＰＲをし、勝ち抜いた８組が本戦に進む。８日はアマチュアチンドンマンによる「素人チンドンコンクール」もあり、県内の４組を含む２０組が参加する。

　昨年９月に開かれた代替イベント「富山チンドンフェスティバル」はコロナの感染対策を取って行われたが、今年は規制がない。田辺さんは「やっと観客と生のコミュニケーションが取れる。観客の笑顔が楽しみ」と期待する。

　コンクールの開催が見送られてきた３年間は、このままチンドンがなくなってしまうのではないかと不安に思う日もあったという。待ちに待った開催に「『やっぱり富山の春はこれだよね』と改めてチンドンの良さを感じてもらいたい」と話す。

　富山商工会議所と富山市でつくる実行委員会主催、県や北日本新聞社など後援。