開幕に向けて花を生け込む中惣支部長(右)や出展者=小松市安宅町

開幕に向けて花を生け込む中惣支部長(右)や出展者=小松市安宅町

石川県 加賀・白山・小松 花・紅葉 祭り・催し

春満開、調和の美 小原流南加賀支部 創立60周年記念花展 小松・安宅で8日開幕

北國新聞(2023年4月8日)

 小原流南加賀支部創立60周年記念花展(北國新聞社後援)の開幕を翌日に控えた7日、会場となる小松市安宅町の安宅住吉神社や国登録有形文化財の料理店「長沖」で、会員が季節の花材を生け込み、節目をことほぐ準備を整えた。地元の九谷焼作家が寄せた花器や境内の自然、建物の趣を生かし、調和の美を表現。拝殿前や同店入り口には満開のソメイヨシノを飾り、春の風情で来場者を迎える。

 記念花展「いけばな小原流展 春花の舞~安宅の関にて~」には、所属する134人が130点を出品する。神社境内の参道は、木々に着物の帯を巻いた野外作品「結~ゆい~」で彩られ、小原流の小原宏貴家元が監修した。

 長沖の大広場は「春景」と題した展示会場で、中惣恭苑(なかそう・きょうえん)支部長は彩釉(さいゆう)磁器人間国宝の三代徳田八十吉氏の花器に、緑のシンビジウムやシダレザクラを取り合わせて色味を抑え、鮮やかな青の器を引き立たせた。

 昨年、北國芸術賞を受けた小原流県支部連合会の飯田真寿会長は、同じく三代徳田八十吉氏のつぼにカイドウやテッセン、デンファレなどを生け込み、伝統の瓶花(へいか)を仕上げた。

 四代徳田八十吉氏、中田博士氏の九谷焼作品に生けた力作も並び、スポットライトは取り付けず自然光で鑑賞してもらう。中惣支部長は「朝、昼、夕方と時間帯によって作品の見え方が異なるので、何度も見てほしい」と期待した。

 会期は8、9日の2日間。当日券は長沖で受け付け、一般500円(中学生以下無料)となる。

えきねっと びゅう国内ツアー

加賀・白山・小松 ニュース

加賀・白山・小松
イベント

加賀・白山・小松
スポット