百人一首の原型とされる「百人秀歌」が新たに並んだ会場

百人一首の原型とされる「百人秀歌」が新たに並んだ会場

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国重文の伝本 お目見え 富山の高志の国文学館で百人一首展、5月8日まで展示

北日本新聞(2023年4月26日)

 高志の国文学館(富山県)で開かれている「百人一首―和歌と美の世界展」で25日、一部展示替えがあり、冷泉家時雨亭(しぐれてい)文庫(京都)蔵の国重要文化財「百人秀歌」がお目見えした。鎌倉時代後期-室町時代前期に書き写されたとみられ、現存する伝本の中で最も年代が古い。26日~5月8日の期間限定で展示する。

 百人秀歌は藤原定家(1162~1241年)が選んだ全101首の秀歌撰(せん)。百人一首と97首が共通することから、百人秀歌を改訂したのが百人一首だと考えられている。一方、百人一首とは歌の配列が異なり、誰がなぜ改訂したのかは分かっていない。

 同展では定家の日記「明月記」、歌人の肖像画に和歌を添えた「歌仙絵」といった資料から、百人一首の成立の謎や文化的広がりについて紹介する。展示を担当する綿引香織学芸員は「百人秀歌は、百人一首の成立を考える上で欠かせない資料。ぜひ大型連休を利用して見に来てほしい」と話した。

 「百人一首―」展は6月5日まで。毎週火曜と5月12日は休館。北日本新聞社共催。

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