書家仲間と談笑する早苗さん(左から2人目)

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砺波の早苗さん、書家人生の集大成発表 来年100歳

北日本新聞(2023年5月5日)

 来年100歳を迎える富山県砺波市荒高屋の書家、早苗立道(りつどう)さん(98)が4日から、同市表町のギャラリーみかん堂で個展「早苗立道・百寿展」を開いている。4年前に大病を患い、後遺症で思い通りに筆を動かせない中でも、周囲の支えを受けながら創作を続けてきた。「約80年の書家人生を作品を通して多くの人に見てもらい、長く続けることの大切さを感じてもらえれば」と話している。

 早苗さんは20歳で書の道に入り、新日本書道会創立者の故秋山公道さん(京都)に師事した。現在、同会顧問を務め、南砺市井波栄町のアトリエで制作を続ける。

 これまで地元の砺波市美術館などで個展を開いてきた。2019年6月末に脳梗塞で倒れ、入院。以前のように手を動かせなくなったが、創作意欲は衰えず、書家仲間に支えられながら掛け軸や短冊にしたためている。趣味で絵や篆刻(てんこく)にも親しむ。

 会場にはこれまで手がけた中から25点を展示。気に入った俳句や名言などを題材にした書とユズやモモなどの絵を組み合わせた色紙作品が並ぶ。早苗さんは「今回が最後の個展かもしれないが、好きなことをこれからも続けていきたい」と生涯現役を誓った。

 個展は7日まで。開場は午後1~4時で、早苗さんが毎日1時間ほど在廊している。北日本新聞社後援。

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