１２日に小松市で開幕する莵橋（うはし）神社（浜田町）と本折日吉神社（本折町）の春季祭礼「お旅まつり」に向け、曳山子供歌舞伎を上演する当番町の京町と大文字町が９日夜、それぞれ稽古を納めた。出番が間近に迫った子供役者たちは熱のこもった練習を繰り広げ、晴れ舞台を心待ちに。１０日には４年ぶりに登場する莵橋神社の神輿（みこし）が神社周辺を巡行し、まちなかはお祭りムードが高まった。

　京町の子供役者７人は、指導役を務める市川団四郎さんや若衆頭の小西和人さんらに見守られながら、通し稽古で締めくくった。

　１０日には「稽古納めの儀」が同市殿町の日本料理店「一山楼」で行われ、五人衆ら３２人が本番の成功を期した。縄紘之委員長が「ここまでこれたのも多くの方々のご協力をいただいたおかげ」とあいさつした。

　こまつ曳山交流館みよっさで練習に励む大文字町の子供役者５人は、師匠の中村熊昇さんの指導で、道具の扱い方や義太夫、三味線との連携などを確かめた。相河親人上演委員長が「体調に気を付けて残り数日頑張ってください」と激励した。

　大文字町の事務所開きは１０日、大文字会館で行われ、上演委員らが鏡開きをした。１１日には、京町、大文字町でいずれも地元住民に演目を披露する「町内手向け」が行われる。