釉薬について焼き物とパネルで紹介する県陶芸館の春期企画展=5月9日、福井県越前町の同館

釉薬について焼き物とパネルで紹介する県陶芸館の春期企画展=5月9日、福井県越前町の同館

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越前焼、釉薬の歴史と魅力を学ぼう 越前町・福井県陶芸館で企画展

福井新聞(2023年5月12日)

 焼き物の歴史に欠かせない釉薬(ゆうやく)について紹介する春期企画展「I LOVE 釉(ゆう)(YOU) in ECHIZEN」(福井新聞社後援)が、福井県越前町の県陶芸館で開かれている。同館所蔵の焼き物約60点とともに、釉薬の基礎知識や歴史をパネルで伝えている。6月18日まで。

 釉薬は焼き物の表面を覆うガラス質の膜。灰や石、土などが素材で、施釉した焼き物は水漏れしにくく、汚れにくいという利点がある。

 歴史や特性をパネルで解説。白い花の絵付けが施された越前焼「花籠図茶碗(はなかごずちゃわん)」などを並べ、釉薬に含まれる成分によって色や模様が変わることを伝えている。

 薪窯の灰が焼き物の表面に降りかかり、高温で溶けて釉薬状になった「自然釉」も紹介。傾いた状態で焼かれたため、自然釉が横流れした室町時代の壺「双耳壺(そうじこ)」を展示している。また、同町に移住し作陶を続けた故木村盛和さんをはじめ、福井ゆかりの陶芸家5人が手がけた釉薬を使った壺、食器を並べたコーナーもある。

 午前9時~午後5時。月曜休館。一般800円。高校生以下、70歳以上は300円。27日と6月10日の午前11時から、橋詰果歩学芸員によるギャラリートークがある。聴講無料(入館料は必要)。両日先着15人。問い合わせは同館=電話0778(32)3262。

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