宿泊施設や観光施設の改修が行われる加賀市山中温泉のゆげ街道

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加賀温泉郷再生26億円  客室改修や工芸体験 観光庁事業採択

北國新聞(2023年6月1日)

  ●山代、片山津、山中

 コロナ禍で打撃を受けた観光地の一体的な再生を支援する観光庁の補助事業として、加賀市の山代、片山津、山中の3温泉郷に計26億円が交付される見通しとなった。旅館、飲食店など50事業者が足並みをそろえて施設のリニューアルや体験スペースの設置を行う予定で、来春の北陸新幹線敦賀延伸へ地域一丸で魅力を高める。

  ●コロナ打撃、50事業者を支援

 観光庁の「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化事業」は、観光地全体の磨き上げにつながる宿泊施設の大規模改修に1億円、土産物店や飲食店といった観光施設の改修に2千万円を上限に費用の半額を補助する。今年度は、加賀市観光交流機構が石川県内から唯一採択された。

 対象となる加賀市内の旅館やホテルは28施設で、人気の高い露天風呂付きの客室、外国人客から要望の多いベッド付きの和洋室の整備、周辺景観に合わせた外観の改修を行う。

 土産物店や飲食店など34店舗では、伝統工芸や和菓子作りの体験コーナー、店内で飲食のできるスペースの整備が進められる。

 このほか、景観を損ねる廃屋の撤去や再建、誘客に向けた実証実験に補助金が充てられる。

 各事業者は施設の高付加価値化を通じて収益性を高め、従業員の待遇改善や雇用の創出につなげる。

 市内の宿泊者数はコロナ禍前の2019年は171万人だったが、21年には69万人に減少した。22年は98万人と徐々に客足が戻ってきており、23年は200万人を目標に掲げている。

 市の担当者は「敦賀延伸に向けて加賀温泉郷をはじめ市内全域の魅力を高め、多くの人を呼び込みたい」と話した。

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