薄さ約1ミリの木地に漆を施した「うすくちうるし」を手にする薮下さん=6月7日、福井県鯖江市乙坂今北町の「うるしの駒や」

薄さ約1ミリの木地に漆を施した「うすくちうるし」を手にする薮下さん=6月7日、福井県鯖江市乙坂今北町の「うるしの駒や」

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漆塗り〝極薄〟木製酒器を商品化 丈夫で繊細

福井新聞(2023年6月13日)

 漆の酒器で至極の一杯を-。越前漆器の産地・福井県鯖江市で金継ぎや蒔絵(まきえ)を手掛ける「うるしの駒や」(乙坂今北町)はこのほど、飲み口の厚さを約1ミリに研ぎ出した"超薄口"の木製酒器「うすくちうるし」を商品化した。漆の耐久性と繊細な手触りを最大限生かし、ガラスや陶磁器とはひと味違う酒器に仕上げた。

 「駒や」代表の薮下さんは県内の酒造会社を経て昨年、異分野の漆器業で独立開業。心酔する漆の世界と、20年以上携わった日本酒業界の知識を生かし、酒器の「理想のイメージ」を形にした。

 木地のケヤキは強度に優れ、美しい木目が特長。木地師が削り出したものを、薮下さんの手で1ミリ弱の薄さまで研磨する。その後、生漆と呼ばれる半透明の漆を塗っては拭き取る「拭き漆」を繰り返し、一つ一つ手作業で仕上げる。

 漆器特有のしっとりとした質感と、丈夫さゆえに実現できる極薄の飲み口により、「シャープかつ優しい口当たり」(薮下さん)が楽しめる。漆器の薄口酒器は珍しいといい現在、特許庁に商標を出願している。

 すでに首都圏の料亭や百貨店から引き合いがあるほか、銀座にオープンにした県アンテナショップでも取り扱いが決まった。県内外の酒販店向けに卸売りも開始。薮下さんは「長く愛用してもらえるサステナブル(持続可能)な器。おいしい日本酒を、より楽しく味わってもらえれば」と話している。

 取扱店などの詳細は駒やのホームページ=QRコード=から。90ミリリットル用と120ミリリットル用の大小2種類あり、価格はともに8800円。問い合わせは駒や=電話090(2127)3445。

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