源氏物語のあらすじを専門家が分かりやすく解説した講座=6月17日、福井県越前市中央図書館

源氏物語のあらすじを専門家が分かりやすく解説した講座=6月17日、福井県越前市中央図書館

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自由恋愛、光源氏に憧れ 福井県越前市で専門講座始まる

福井新聞(2023年6月19日)

 福井県越前市ゆかりの紫式部が著した源氏物語のあらすじをわかりやすく解説する講座「源氏物語を一気に体感しよう」は6月17日、市中央図書館で始まった。世界最古の女性文学といわれる恋愛長編の源氏物語が読み継がれてきた理由の一つについて、専門家は「親同士が決めた結婚が日本で続いてきた中で、自由恋愛についての憧れがあったのでは」との見方を示した。

 式部を描く来年のNHK大河ドラマ「光る君へ」にちなみ、同図書館が創立100周年を記念して企画。3回シリーズで、滋賀文教短大の池田大輔准教授が講師を務める。

 初回は主人公・光源氏の誕生から39歳までの物語をたどった。池田准教授は、光源氏の名の由来について、そのかわいらしさから世間の人が「光る君」と呼んでいたとする記述を紹介。関係を持った恋人・愛人は13人いたとし、まだ幼いうちに屋敷に招いた紫の上、義理の母で後に子をもうけた藤壺らとのなれそめが語られた。

 光源氏が自由恋愛を謳歌(おうか)できた背景を「ラッキーなことに家が二つあったから」と面白おかしく解説。「通うのが面倒くさいから、たくさんいる恋人を集めよう」と、京都の六条に大きな屋敷を造って住まわせたというストーリーを伝えた。市民ら約30人が熱心に聞き入った。

 7月15日に40~52歳の光源氏に焦点を当てる第2回、8月19日に没後を読み解く第3回を開く。

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