富山県高岡市駅南の中華料理店「ビックチャイナ」と同市戸出町の老舗食堂「風月」は、ビックチャイナ横に設置した自動販売機で、それぞれの店の看板商品となっている特製ギョーザと鶏モツ煮のセット販売を始めた。両店主はかつて同じ師匠の下で修業に励んだ兄弟弟子。「長年お客さんに食べてもらっている自慢の味を気軽に楽しんでほしい」と話している。
ビックチャイナの店主、焼田一人さん(69)が20代前半、風月店主の丸岡満さん(65)が10代後半だった時、富山市にあった中華料理店で修業を始めた。3年間、寝食を共にした。
修業を終え、焼田さんはビックチャイナを開店し、丸岡さんは家業の風月を継いだ。それぞれ店を持つようになってからも連絡を取り合い、メニューのアイデアについて意見交換するなどした。焼田さんは「信頼しており、刺激をもらえる」と語る。
風月は新型コロナ禍の2021年、販路開拓の一環で同店に自動販売機を設置し、評判は上々。ビックチャイナのメニューと共に広くPRしたいと、丸岡さんが今回のコラボレーションを提案した。ビックチャイナの特製ギョーザと風月の鶏モツ煮のセット(千円)と、それぞれの単品メニューの計7種類をそろえた。丸岡さんは「多くの人に、両方の店の味を知ってもらいたい」と話している。