有志の手で作られる柱松明=能登町宇出津港いやさか広場

有志の手で作られる柱松明=能登町宇出津港いやさか広場

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あばれ祭、高まる熱気  能登・宇出津で7日開幕

北國新聞(2023年7月3日)

 ●柱松明7本完成

 日本遺産「能登のキリコ祭り」の先陣を切り、7、8日に能登町宇出津で営まれる県無形民俗文化財「あばれ祭(まつり)」に向け、2日、呼び物の柱松明(はしらたいまつ)7本が完成した。今年は新型コロナによる制限がなく、4年ぶりの通常開催となるだけに、祭りを盛り上げようとする住民の気合は十分。キリコの組み立て作業も始まり、早くも熱気が高まっている。

 松明作りはこれまで専門業者に委託していたが、祭礼経費の増大を抑えるため関係団体で構成する「あばれ祭運営改善協議会」が昨年に続き、ボランティアを募って取り組んだ。4月30日に能登町上町(かんまち)の山林からアテの枝葉約1900束を町役場能都庁舎跡地まで運び、葉が茶色くなるまで天日干ししていた。

 松明作りは宇出津港いやさか広場で行われた。有志約100人が4時間ほどかけ、高さ約8メートルの支柱を回転させながら枝葉を巻き付けて形を整えた。クレーンと高所作業車で直立させ、正午前に広場に立てる5本がそろうと、参加者から拍手が起きた。午後には八坂神社近くの梶川上流に設置する2本も完成させた。

 作業は1、2日に行う予定だったが、1日は大雨で中止となった。想定より早く作業が進んだことについて、協議会の小浦肇会長は「2年目を迎え、作業の要領が分かったからだろう。コロナの5類移行で、今年の祭りは力いっぱい行いたい」と話した。

 昨年は新型コロナの感染拡大防止のため、キリコの担ぎ手はワクチン接種を終えた人の事前登録制としたが、今年は特に制限は設けない。

  ●キリコ組み立て

 キリコの組み立て作業は一部の町内会で始まり、上町(かみちょう)は宇出津新の「にこにこ広場」で部材を組み上げた。

 住民15人が倉庫から運び出した部材を組み合わせ、全長約10メートル、高さ約6メートルのキリコを組み立てた。7日に「ナカフク」と呼ばれる胴の部分を組み込み、提灯(ちょうちん)を取り付けて完成させる。キリコ運行を取り仕切る若者頭の益谷一平(いちへい)さん(35)は「コロナ前のように、みんなで思い切り祭りを楽しみたい」と笑顔を見せた。

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