穴水町のまちなかを彩る第６１回長谷部まつり（北國新聞社後援）は２３日、同町大町、川島の商店街通りなどで開かれ、穴水に拠点を構えた鎌倉期の武将長谷部信連（のぶつら）をしのぶ武者行列が華やかな時代絵巻を繰り広げた。４年ぶりの通常開催となり、復活したにぎわいパレードも見物客を沸かせた。

　コロナ禍に伴い、恒例の武者行列は昨年、３年ぶりに実施したものの、コースを変更、短縮して行った。今年は長谷部神社を出発、商店街通りを経て輪島署穴水庁舎に至る従来のコースに戻った。にぎわいパレードは４年ぶりに完全復活した。

　武者行列では、信連役の元会社役員長敏浩さん（６１）＝富山市＝、奥方役でケアハウス聖頌園に勤務するバドリア・アユさん（２４）＝インドネシア出身、川島＝のほか、若君役の小泉俊太君＝穴水町向洋小３年＝、姫君役の山岸彩花里（あかり）さん＝穴水小２年＝が沿道の声援に笑顔で手を振った。腰元や武者姿の穴水高生や穴水中生も彩りを添えた。

　２０団体約３３０人が参加したにぎわいパレードでは、県警音楽隊を先頭に浴衣姿の町女性団体協議会メンバーや法被姿の穴水小、向洋小の児童が続き、穴水音頭踊りで見物客を楽しませた。町内の介護施設などに勤務する外国人も踊りの列に加わった。

　町あすなろ広場では「石川の太鼓競演」が行われ、輪島市の和太鼓奏者今井昴さんが前田慶次郎さんとコラボし、地元の鹿波獅子太鼓など８団体が迫力のばちさばきを披露した。

　歩行者天国となった商店街通りには屋台が並び、チャリティーバザーやミニ四駆体験、長縄跳び大会で盛り上がった。町さわやか交流館プルートではお茶会や作品展が開かれた。