石川県無形民俗文化財「御陣乗(ごじんじょ)太鼓」発祥の地、輪島市名舟町の名舟大祭は31日夜始まり、夜叉(やしゃ)や幽霊の面をかぶった保存会の男衆7人が渾身(こんしん)の奉納打ちを披露した。
かがり火がたかれた舞台で、男衆は雄たけびを上げたり、にらみを利かせたりしながら太鼓を打ち鳴らし、観衆から喝采を浴びた。地元の小中高生も勇壮な太鼓を披露した。
4年ぶりにキリコが担ぎ出され、白山神社から神輿(みこし)を先導して港へと巡行。舳倉島に向かって海に立つ鳥居の前で神事が営まれ、島の神を迎えた。
御陣乗太鼓は戦国時代、越後の上杉謙信が攻め込んだ際、村人が太鼓をたたいて夜襲をかけ、追い払ったのが起源と伝わる。