スイムで一斉にスタートする選手=珠洲市の鉢ケ崎海岸

スイムで一斉にスタートする選手=珠洲市の鉢ケ崎海岸

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復旧進む珠洲、鉄人駆ける 4年ぶりトライアスロン 546人、白熱レース

北國新聞(2023年8月28日)

 第34回トライアスロン珠洲大会(27日・珠洲市内特設コース=同実行委員会主催、北國新聞社、県、同市共催)28都府県の546人がスイム、バイク、ランで白熱のレースを繰り広げた。コロナ禍を経て4年ぶりの開催で、コース上に5月の奥能登地震の爪痕が残る中、鉄人たちは復旧が進む珠洲の里山里海を舞台にゴールを目指した。

 レースは鉢ケ崎海水浴場をスタートし、市営野球場をゴールする2コースで行われた。スターターを務めた泉谷満寿裕市長が「ゴールを目指してひたすら頑張る姿で、珠洲を元気にしてほしい」とあいさつした。

 長距離のAタイプ(スイム2・5キロ、バイク102・2キロ、ラン23・3キロ)は275人が参加し、男子は久山司さん(大阪府)、女子は太田麻衣子さん(東京都)がともに初出場で優勝した。271人が出場したBタイプ(スイム1・5キロ、バイク51・1キロ、ラン10・2キロ)は、男子で炭谷務さん(野々市市)、女子で山口尚美さん(福井県)が制した。

 選手は最大震度6強の揺れで一部が崩落したままの道路や、損壊してブルーシートが覆われた家屋が点在する街中を駆けた。市営野球場では「頑張ろう珠洲」「応援しています」などと選手が寄せたメッセージが披露された。近藤和也衆院議員も出場した。

 沿道では、大勢の市民が声援を送って選手を励ました。Bタイプ男子で優勝した炭谷さんは「地震で被害を受けた人も多いと思うが、皆さんの声にこちらが後押しされた。珠洲の人たちはたくましい」と笑顔で話した。

 大会は給水補助や交通整理などで約千人の市民がボランティアとして協力した。
 ◇Aタイプ▽男子 (1)久山司(大阪)5時間22分24秒(2)渡邊哲也(新潟)5時間43分2秒(3)水谷浩志(大阪)5時間48分25秒▽女子 (1)太田麻衣子(東京)6時間18分36秒(2)宇治公子(大阪)6時間33分53秒(3)奥由香里(金沢市)7時間17分19秒

 ◇Bタイプ▽男子 (1)炭谷務(野々市市)2時間53分37秒(2)佐藤俊(東京)2時間58分15秒(3)中浜亮(珠洲市)3時間52秒▽女子 (1)山口尚美(福井)3時間22分12秒(2)南真利菜(羽咋市)3時間24分52秒(3)宮本一美(内灘町)3時間43分29秒

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