●古墳群 古戦場 九谷焼 辰口温泉...　

　能美市観光大使の演奏家や俳優ら１０人が集い、能美の古墳時代から現代までの約１７００年の歩みを紹介するステージが３０日、根上総合文化会館で披露される。国史跡指定１０年の能美古墳群や加賀国能美郡の成り立ち、地場産業である九谷焼の名工の活躍などを、市合併１０周年記念曲などの美しい演奏に載せて劇画仕立てでつづり、加賀立国・能美誕生１２００年の節目を華やかに盛り上げる。

　　●根上総合文化会館で加賀立国・能美誕生１２００年盛り上げ

　二部構成の「ドリームコンサート　名曲と夢のハーモニー」（北國新聞社後援）の幕開けを飾る特別ステージで、「音楽と映像でつづる時空を超えた旅」がテーマになる。歴史監修は金沢学院大の東四柳史明名誉教授、イラストは金城短大の新井浩教授が協力した。

　俳優の吉野悠我さんが秋常山古墳に眠る古代の王、妻で声優の柳沢三千代さんが巫女（みこ）にふんしてナレーション役を務め、人気アニメや映画の主題曲に合わせ、イラストと写真を交えて分かりやすく紹介する。

　能美古墳群の成り立ちや８２３（弘仁（こうにん）１４）年の加賀立国・能美郡の誕生、根上地区の源平古戦場跡の魅力を解説するほか、九谷の名工斎田道開や九谷庄三、辰口温泉の源泉復活に取り組んだ源助も取り上げる。最後には旧３町合併による能美市誕生を挙げ、「未来に向かい素晴らしい歴史を刻んでいくことでしょう」と結ぶ予定だ。

　ふるさとの情景をつづった演奏ステージの後、エンディングでは世界的トランペット奏者の大野俊三さんが編曲した合併１０周年記念曲「Ｓｏｎｇ　ｏｆ　Ｎｏｍｉ」を、全員で歌い上げるスペシャル版を届ける。市オカリナ協会も参加する。

　市観光交流課の担当者は「一夜限りのステージを多くの市民に楽しんでもらい、ふるさとへの愛着を深めるきっかけにしてほしい」と話した。

　当日は午後２時４５分開演で、チケットは全席指定で税込み１千円。ほかの出演者は次の各氏。

　大月さゆ（ボーカル）小林奈々絵（司会）中田真砂美（サックス）中山理恵（パーカッション）加々美淳（ギター）稲瀬祐衣（マリンバ）荒木万耶子（フルート）