松頼庵のふすまを開けると緑豊かな裏庭が見通せる

松頼庵のふすまを開けると緑豊かな裏庭が見通せる

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善光寺の門前に「別荘」誕生 旧法律事務所と古民家、1棟貸しの宿に再生 住んだ気分で街を味わって

信濃毎日新聞(2023年9月2日)

 長野市県町にある旧法律事務所の建物と、同市西長野にある古民家の別荘が、それぞれ1棟貸しの宿に生まれ変わった。善光寺門前の周辺で空き家の活用などに取り組む「R―DEPOT(アールデポ)」などが始めた宿泊事業の一環。地元住民の目線で街を楽しんでもらえるように、主に長期滞在での利用を想定している。

 10年ほど前まで使われていた旧法律事務所の建物は、新たに「LAWFIRM(ローファーム)」の名称の宿になった。かつての応接室2部屋は、それぞれ二つのベッドが並ぶ寝室となり、天窓から柔らかな光が差し込む。大きなテーブルを椅子が囲む部屋はワークスペースとして利用可能。各部屋の本棚に並ぶ六法全書や雑誌「判例時報」などは自由に読むことができる。

 西長野にある築100年以上の古民家「松頼庵(しょうらいあん)」は、地元では俳人が使っていた別荘で、文化人たちが集った場所と伝わる。広々とした裏庭にはアジサイや紅葉など季節の植物が植わっており、縁側の大きなガラス戸から眺められる。ふすま絵や欄間の装飾も楽しめる。

 いずれも、元の姿から大きな変化を加えていないことがこだわりだ。定員は4人で、宿泊料は何人で使っても1泊3万3千円。2泊目以降は半額分の追加で宿泊できる。

 アールデポは、古材の収集と販売や、空き家の所有者と活用希望者のマッチングなどの事業を展開。1棟貸しの宿となった建物は、連携する企業が改装を手がけた後、アールデポが運営を担っている。

 宿のある市中心部の門前周辺では、空き家の見学会や、生活者目線で案内する街歩きといった地元住民らによる活動が定期的に行われている。同社で宿泊事業を担当する根城知哉(ねじょうかずや)さん(22)は、宿泊者がそうした活動などに参加することで「街のハブ(拠点)として使ってもらい、善光寺だけではない街のディープな魅力を体験してほしい」と話している。

 予約や問い合わせは専用サイトhttps://www.chillnn.com/188c1b13a71f6/plan#hotelMenuから。

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予約・問い合わせ専用サイト https://www.chillnn.com/188c1b13a71f6/plan#hotelMenu
信濃毎日新聞デジタル https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2023090100636
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