修繕を終えた車両の行き先を示す「方向幕」が変わる様子を撮影する鉄道ファン=10日、千曲市

修繕を終えた車両の行き先を示す「方向幕」が変わる様子を撮影する鉄道ファン=10日、千曲市

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総額5000万円超かけた保存に鉄道ファン感心、「115系」車両お披露目 千曲市の温泉施設

信濃毎日新聞(2023年9月11日)

 千曲市磯部の日帰り温泉施設「万葉超音波温泉」に譲渡された電車「115系」の車両の修繕が完了し、10日にお披露目された。現役時代のように生まれ変わった車体を見ようと、鉄道ファンや親子連れが訪れ、車内を興味深そうに見学したり、カメラを向けたりしていた。

 車両は1978(昭和53)年製造の「クハ115―1106」で、2002~15年にはJR中央東線などを走った。昨年7月、同温泉が長和町から有償譲渡を受け、車両内外の剥がれた塗装や腐食、冷房装置などを今年4~6月に修繕。上屋も建設した。総額約5千万円を掛け、クラウドファンディングも実施して1千万円以上を集めた。

 埼玉県から訪れた会社員の山野雅彦さん(25)はSNS(交流サイト)で修繕の様子を確認しており「これほど大々的に保存に取り組むのはすごい」と感心していた。

 同温泉は今後、運転士や車掌の体験ができるような設備も整えていく考え。運営会社専務の利根川智史さん(30)は「新たな観光スポットとして、歴史を語る証人のような存在になればいい」と話していた。

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信濃毎日新聞デジタル https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2023091000365
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