小布施町で特産の栗の収穫が始まっている。青空が広がった14日、農家が畑で丸々と膨らんだ栗を拾っていた。
同町大島の自営業岡田雅彦さん(62)は、松川河川敷など町内に点在する約2ヘクタールで栗を育てている。猛暑の影響で例年より約1週間遅い6日から、わせ種の「丹沢」の収穫を始めた。10月中旬まで「筑波」や「銀寄(ぎんよせ)」など7品種を順次収穫する予定で、最盛期の9月下旬には1日200キロほどが採れる。主に地元の栗菓子店などに出荷している。
岡田さんは「酸性度が高い松川の水を含んだ土壌が栗を大きく育てている。今年は好天も続いたから甘みもたっぷりだよ」と胸を張る。
町内の複数の栗農家によると、収穫時期が遅い銀寄が4月下旬に大規模な凍霜害に見舞われ、収量が減る見込み。岡田さんの畑でも3割ほどが被害を受けたが、「他の品種に影響が少なかったのが救いだった」と話した。