●駅高架下に観光、歴史文化

　来年３月１６日の北陸新幹線敦賀延伸を前に、小松市が小松駅高架下に整備した同市観光交流センター「Ｋｏｍａｔｓｕ九（コマツナイン）」が１８日開業し、家族連れらでにぎわった。オープンセレモニーでは関係者が、小松の観光資源や歴史文化が凝縮された発信拠点の完成を祝うとともに、「新幹線時代」の地域活性化に向けて決意を新たにした。

　観光案内所併設ショップ「小松土産（とさん）店」のある「スーベニア＆カフェエリア」、仕事や勉強に利用できる「コワーキングエリア」、八日市地方（じかた）遺跡の出土品が並ぶ「ギャラリー＆イベントエリア」がそれぞれ開設された。

　通路の展示ケース１０カ所に小松美術作家協会員の秀作が飾られたほか、地元園児約９００人による「新幹線ぬりえ展」も始まった。

　駅と一体的に整備する形で昨年６月に着工し、今年６月に先行オープンしたフードエリアを含む総面積は１８６５平方メートル。総事業費は１０億２５５万円で、国補助を活用した。

　セレモニーでは龍助町の獅子舞が披露され、宮橋勝栄市長が「新幹線開業はゴールではなくスタートだ。小松空港も生かし、新たなまちづくりをしっかり進めたい」とあいさつ。馳浩知事、佐々木紀衆院議員、宮本周司参院議員、新田寛之市議会議長、漆原健ＪＲ西日本金沢支社長が祝辞を贈り、鏡開きした。

　宮橋市長と安島博幸立教大名誉教授、イートラボ（小松市）の新道雄大社長によるトークも行われた。飲食や工芸品の販売、工芸体験など１６ブースが並び、オープンに花を添えた。