蜃気楼が出現した風景と実景写真を比較できる展示パネルを並べ、写真展への来場を呼びかける野村さん

蜃気楼が出現した風景と実景写真を比較できる展示パネルを並べ、写真展への来場を呼びかける野村さん

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朝夕の蜃気楼見て 研究会長の野村さん(魚津)が10月1日から写真展、実景並べ比較も

北日本新聞(2023年9月30日)

 魚津蜃気楼(しんきろう)研究会の野村英樹会長(58)=魚津市石垣新=が10月1日から、約15年間にわたって撮影してきた蜃気楼の写真展を開く。公式に観測された以外の日も早朝や夜間に人知れず出現した蜃気楼を紹介し、実際の景色と大きく異なる神秘の気象現象への理解を深めてもらう。個展は自身初で、「新たな発見をして面白さを知ってほしい」と話す。

 野村さんは山口県出身。高校卒業後に大手電機メーカーに就職し、30歳での転勤を機に魚津市に移り住んだ。住み始めてから10年後の2005年5月20日が「人生の転機」になった。初めて海岸沿いの展望地を訪れ、最も状態の良いAランクの蜃気楼に巡り合った。

 「富山方面の風景がびょうぶのように伸び上がっていた」。すっかり魅了され、観測できそうな日には写真を撮るため海に向かった。

 10年に魚津蜃気楼研究会に入ると、自身のブログで蜃気楼などに関する情報を毎日更新。同研究会ホームページでは日々、独自の発生予測をアップしている。

 21年4月、3代目の会長に就くと、蜃気楼をもっと知ってもらいたいと会員とPRに知恵を絞った。観測数を当てるクイズ会や蜃気楼をかたどった電飾イベントを実施。今回の個展もPRの一環で企画した。

 10月1~29日に魚津埋没林博物館で開く個展は「朝に!夜にも!人知れず現れた魚津の蜃気楼」と題して開催。朝夕の海岸などで撮影した計25点を展示する。日没後に石川県境の山並みが変形した景色、夜のライトアップ中に伸びや反転が見られた新湊大橋、滑川から魚津方面に捉えた海岸線の変化など多彩な蜃気楼を並べ、各パネルに添える実景写真と見比べてもらう。

 野村さんは「どこが蜃気楼になっているかを探しながら鑑賞を楽しんでほしい」と呼びかけている。

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