富山県南砺市産で、農薬や化学肥料を使わない有機食材を活用した「五箇山御膳」の試食会が7日、同市菅沼(上平)の五箇山合掌の里で行われた。市から委託された地元NPO法人などが献立を考案。五箇山の各家庭に古くから伝わる報恩講料理をベースに、ビーガン(完全菜食主義者)の外国人観光客にも応じられるようにした。12~18日に同施設で昼限定で提供する。
五箇山御膳は市が昨年から取り組む「有機農業産地づくり推進事業」の一環。コメなどの有機栽培に加え、消費拡大と地域の魅力をPRしようと献立作りも進めた。
地元のNPO法人雪峯倶楽部が協力し、長年、地元の旅館で料理長を務めてきた佐渡一信さん(73)が監修した。五箇山産のコメや赤カブのほか、大豆や山菜などを用いて、同倶楽部事務局長の西敬一さん(76)が調理を担当した。
献立は大根飯、天然ナメコのみそ汁、サトイモのエゴマあえ、五箇山カブの酢の物、ゼンマイのじんだなど。伝統的な朱塗りのわんや膳で提供する。この日は市内で有機栽培に関わる個人や団体の関係者が試食し「優しい味わいでどれもおいしい」と感想を口にしていた。西さんは「素材の味を生かすように調理した」と話した。
料金は4400円(税込み)で事前予約が必要。問い合わせは五箇山合掌の里、電話0763(67)3300。