中学生のアート作品を眺める金沢学院大生=能美市根上総合文化会館

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漂着ごみ、中学生がアートに 能美の3校合同で大作  総合文化会館に展示

北國新聞(2023年11月9日)

 能美市内3中学校の美術部員が地元の根上海岸に漂着したごみで作ったアート作品が完成し、8日、同市根上総合文化会館で展示が始まった。さまざまな色のプラスチックごみを組み合わせた大作で、いしかわ動物園(同市)のトキや旧根上町の町花ハマナスを表現した。金沢学院大生が撮影した制作過程のドキュメンタリー映像も流され、来場者に環境保全の大切さを呼び掛けた。

  ●金沢学院大生過程を撮影

 国民文化祭の市地域文化発信事業「Art Project for SDGs」で、美術部の3年生16人が夏休み中の7、8月に制作した。縦1・5メートル、横1・8メートルの大きさで、羽ばたくトキやハマナスが咲き誇る光景を描いた。「淀川テクニック」の名で鳥取県を拠点に活動するアーティスト柴田英昭さんがリモートで指導した。

 原画は根上中の部員が描き、金沢学院大芸術学部の学生がデザイン画に仕立てた。材料のごみは、5月から7月にかけて市内の小中学生や住民が根上海岸で拾い集めた。

 8日は、事業に携わった金沢学院大生3人が会場を訪れた。作品の横では、中学生がごみを拾い、仕分け、洗浄し、制作に励む姿を4分間の映像で紹介している。映像を手掛けた学生のリーダー長澤匠馬さん(4年)は「作品はトキの躍動感や花の姿が上手に表現できていると思う。海にいろんな種類のごみがたくさんあることを感じてほしい」と話した。

 会場には寺井高の生徒がこれまでに、海神(わたつみ)やトキを題材に海洋ごみで形作った2作品も飾られた。展示は12日まで。11、12日は柴田さんの指導で、海洋ごみでオリジナル作品を作るワークショップが開かれる。

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