南砺市井波地域中心部の八日町通り沿いに、昔ながらの家屋を改装した1日1組限定のオーベルジュ(宿泊設備を備えたレストラン)が23日、オープンした。同市本町(井波)の旅館「越中井波 町屋旅館 古香里庵(こかりあん)」の別邸「瑞雲」で、宿泊者に石畳の通りなど伝統的な景観とくつろぎ、富山の幸を盛り込んだ料理を楽しんでもらう。
別邸は木造一部鉄骨の2階建て約2百平方メートルで、昭和初期に建てられた呉服問屋の町家を改装した。1階部分が宿泊施設となる。古香里庵から徒歩5~10分の場所にある。
内装は和の趣を生かしている。庄川清流温泉の温泉水を用いた露天風呂や寝室、広々としたリビングなどを備え、中庭もある。蔵を活用した併設の和食レストランでは、県内で水揚げされたブリやカニなど新鮮な魚介類を目の前で調理してもらえる。
宿泊施設の運営コンサルタント、テールウエスト(同市川西・福光)が経営する。社長の西尾雄造さん(55)は「歴史あるまちで特別な体験をしてもらいたい。井波に足を運ぶ理由になればうれしい」と話した。
12月1日から宿泊客を受け入れ、既に予約を受け付けている。料金は1泊1人11万円からで、最大5人まで泊まれる。