砺波市の2023年度のチューリップの切り花の出荷本数が372万本と過去最高になる見通しであることが18日、市への取材で分かった。市内の4事業者のうち、センティア(同市高波、伊藤仁嗣社長)が切り花の栽培施設を増強したため生産数が伸びた。
市によると、昨年度の出荷本数は334万本。センティアの本年度の出荷本数は330万本を見込み、全体の約9割を占める。
同社は生産拡大に向け、人工知能(AI)で花の形や茎の長さを検知する機械の導入や花のボックス栽培で効率化を図っている。今シーズンから、出荷時に花をビニールに入れる機械を使う。
県によると、昨年度は砺波、高岡、入善など6市町で407万7千本が生産され、その多くを砺波市が占める。出荷本数の増加に伴い、同市の出荷額も2億7千万円と過去最高になる見込み。商工農林部は「球根だけではなく、『切り花の砺波』として全国へPRしていきたい」とした。