長野市の善光寺で6日夜、正月の恒例行事「びんずる回し」が行われた。なでた部位の痛みや病気が治ると伝わる「びんずる尊者」の木像に参拝者が触れて、無病息災を祈った。
先着の約40人が木像を載せた台を引き、本堂の一角を3周。その後、参拝者は「福しゃもじ」で木像の顔などをなで、自分の体の同じ場所に当てて御利益に期待した。
善光寺では昨年4月、尊者の木像が一時盗まれる事件があった。市内から訪れた牧野セツ子さん(79)は「盗まれた時はびっくりしたが、ちゃんと寺に戻ってきて(びんずる回しが行われて)良かった」とほほ笑んだ。