本堂内で開かれている生け花の講座

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「大人が一息つける場に」 長野の栽松院で今月から「寺子屋さらん」開始

信濃毎日新聞(2024年1月18日)

 長野市問御所町の曹洞宗寺院「栽松(さいしょう)院」で1月から、音楽や座禅を体験できる講座などを提供する事業「寺子屋さらん」が始まった。住職の妻の山口紗智子さん(45)が難病を患った自身の経験を踏まえ企画。「体と心を整える」をコンセプトに、日常生活や仕事に追われる大人が一息つける場にしたいとしている。

 昨年まで、寺を各種教室などの場として貸し出してきた「てらこサロン」から、山口さんが予約受け付けや運営を担う形に衣替え。ヨガや「テーブルで楽しむ茶道」、生け花、仏教講座など全12種類あり、それぞれ山口さんや住職、外部の講師らが開く。1回45分~2時間程度で、有料の講座は500~5千円ほど。

 山口さんは20年ほど前、当時副住職だった夫と結婚。「寺の嫁」として求められる役割と自分らしさの間で葛藤していた2006年、「潰瘍性大腸炎」を発症した。原因不明で大腸の粘膜に慢性的な炎症が起きる厚生労働省の指定難病で、15年春には重症化した。「陣痛より痛い」という腹痛や、下痢、下血などに見舞われて筋力が低下。46キロあった体重は38キロまで減った。

 入院生活中、テレビで仏教の特集を目にし、「体だけでなく心を整えることの大切さ」に気付いた。幼少期から作曲やバンド活動などをしてきた経験など、自分らしさを寺で生かそうと、寺子屋さらんの事業を思い立った。

 山口さんは「普段着で、日常的に来られる場にしたい」と話している。スケジュール確認や予約は寺子屋さらんのホームページから。

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信濃毎日新聞デジタル https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2024011701020
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