製造がピークを迎えている「ばんこもち」=1月18日、福井県池田町の「そばの郷池田屋」

製造がピークを迎えている「ばんこもち」=1月18日、福井県池田町の「そばの郷池田屋」

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ヨモギ香る伝統の味「ばんこもち」製造ピーク 福井県池田町

福井新聞(2024年1月19日)

 山あいの福井県池田町に伝わる保存食「ばんこもち」の製造が最盛期を迎えている。1月18日、同町土合皿尾のそば打ち体験施設「そばの郷(さと)池田屋」では、ヨモギの香りが漂う中、深緑色で円盤形の大きなもちが次々と卓上に並べられた。

 丸太の切れ端を意味する「ばんこ」が呼び名の由来。寒の時期に作られる。町内のオオヨモギがたっぷりと入っており、素朴な味わいを楽しめる。

 この日は、従業員8人がもち米とうるち米にヨモギを加えてつき、卓上で直径20センチ、厚さ1センチほどの円盤状に手際よく整えた。乾燥させて完成する。

 水に浸して軟らかくし、焼いて味わうほか、そのまま温めてから焼いて食べる生タイプもある。国道417号冠山峠道路の開通で町内を訪れる観光客が増える中、従業員は「ヨモギが香る懐かしい味。きな粉をつけて食べるのがお勧め」と話していた。

 2月末までに千枚以上を作る予定。そばの郷池田屋や同町のまちの駅「こってコテいけだ」などで販売している。

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