北陸新幹線小松駅開業の機運を高めるため、小松市は5日、東京タワーを歌舞伎の定式幕カラーでライトアップした。セレモニーでは県小松市團十郎芸術劇場うららの名誉館長を務める十三代目市川團十郎白猿さんの手紙が紹介され、能登半島地震の被災地へ「一日も早く平穏な生活が戻ることを祈っている。私も復興活動に少しでも役に立ちたい」と思いを寄せた。
セレモニーは東京・芝公園のザ・プリンスパークタワー東京で行われた。團十郎さんの長女ぼたんさんと宮橋勝栄市長が点灯スイッチを押すと、雪が舞い散る都心に柿、もえぎ、黒に見立てた紫の3色が輝いた。
團十郎さんは手紙で「石川県で大きな地震が元日に起こり、大変胸が痛みました」と心境をつづった。團十郎さんと長男新之助さんが地震発生前に収録したビデオメッセージも公開され、團十郎さんは「縁のある小松と末永く深い交流がしたい。新幹線を機に、多くの人が魅力を知り、訪れてもらいたい」と話した。
アイドルグループ「乃木坂46」元メンバーでタレントの山崎怜奈さんが司会を務め、ぼたんさんが舞踊を披露した。宮橋市長は地震による風評被害が出ているとし「能登の復旧・復興のためにも小松に訪れてほしい」とあいさつした。