音楽で射水市新湊地域を盛り上げ、全国発信する野外イベント「ワンフェス」が5月、能登半島地震の復興支援を柱に据えて開かれることになった。被災した事業所や農家などが無料出店できる物販ブースを設けるほか、能登地方の太鼓集団と出演を交渉中。地震の影響で今年の開催が危ぶまれた時期もあっただけに、関係者で手を携えて前に進みたい考えだ。
ワンフェスは、音楽愛好者らでつくる実行委員会が2019年にスタートした。実力派バンドが出演する2日間のイベントで、新型コロナによる中断を経て22年に再開。23年は県内外から7500人以上が来場した。
22年から海王丸パーク(射水市海王町)を会場とし、24年も開催に向け準備を進めていたところ、地震が発生。液状化現象などの影響で同パークを使えるかどうか不透明になり、加治浩和実行委員長(41)は「市外での開催や規模縮小を考えた」と振り返る。
1月末に施設管理者から「復興支援のため使ってほしい」と許可が下りたことを受け、「歌は力」をテーマに掲げて開催することに決定。公式ホームページを通じて3月まで出店者を募っており、能登の太鼓集団は出演に前向きだという。
今年の公演は5月3、4の両日で、岡崎体育さんやロックバンド「OKAMOTO'S」、打首獄門同好会などの出演が決定。2月11日夕方に追加出演者の発表がある。加治委員長は「大変な時だからこそ、にぎわい創出に向け立ち止まらず、笑顔を取り戻す日にしたい」と意気込んでいる。