「天空の城」が疑似体験できるVR動画=福井県大野市内

「天空の城」が疑似体験できるVR動画=福井県大野市内

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大野市の絶景「天空の城」、VR動画に 市元町会館で体験可能

福井新聞(2024年2月14日)

 福井県大野市は、越前大野城が雲海に浮かんだように見える「天空の城」の眺望が疑似体験できる仮想現実(VR)動画を制作した。天空の城は1年に10回ほどしか出現しない光景で、市の担当者は「見る機会が限られる眺めが、現実に近い感覚で体験できる。多くの観光客に手軽に楽しんでもらいたい」としている。

 天空の城は10月~翌年4月に、前日の湿度が高く冷え込んだ早朝に雲海が発生し、主に同市犬山の「戌山城址(いぬやまじょうし)」から見ることができる。越前大野城からは城下町を覆う雲海が眺められる。市は、天空の城が見られなかった観光客や山に登れないお年寄りや子ども、足の不自由な人にも天空の城を見てもらおうと、福井市の映像制作会社「福井テレビ開発」に委託。昨年11月ごろに出現した天空の城の360度映像を編集し、今年1月に完成した。

 VR動画は約7分で、戌山城址から見える雲海に浮かぶ越前大野城、城から見た市街地上空の雲海や県内唯一の百名山、荒島岳付近からの日の出シーンなどが収められている。

 動画は同市の結ステーションでこのほど開かれた「結(ゆい)の故郷(くに) 越前おおの冬物語」(福井新聞社共催)のステージイベントで披露され、来場した子どもらがVR機器を装着して周囲を見渡して楽しんだ。家族で動画を観賞した福井市中藤小1年の児童は「山の上まで登るのは大変そうだけど、これなら簡単に楽しめる。本当にその場所にいるような映像だった」と話した。

 VR機器は4機あり、3月31日までの土日祝日の午前8時半~午後5時に大野市元町会館で体験できる。無料。4月以降は同市元町の平成大野屋二階蔵で利用できるようにする予定。

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