温泉旅館まつさきのロビーに展示された大正期のひな飾り=能美市辰口町

温泉旅館まつさきのロビーに展示された大正期のひな飾り=能美市辰口町

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心和ます大正時代のひな飾り  2次避難所の辰口の旅館

北國新聞(2024年2月22日)

 能美市辰口町の温泉旅館「まつさき」で21日、大正時代から伝わるひな人形が飾られ、優美な姿が能登半島地震の被災者や宿泊客の心を和ませている。

 高さ約2メートル、幅約4メートルの7段飾り。1964年から24年間にわたり辰口町長を務めた松﨑従成(ともなり)氏の母で、先々代女将(おかみ)の美代さんに長女が生まれた1918(大正7)年、美代さんの小松市の実家からお祝いとして贈られた。2次避難所として旅館に身を寄せる被災者にも見てもらおうとロビーに展示した。

 ひな人形は優しい顔立ちの京びなで、精緻な蒔絵(まきえ)が施された重箱や鏡台などの道具、羽子板、手まり、ちりめん細工のつり飾りが並んだ。輪島市空熊町から避難している上地末枝さん(87)と堂角よし子さん(85)は「豪華で心が和む。旅館のスタッフにも良くしてもらい、元気付けられる」と笑顔で話した。

 女将の松﨑富志永(としえ)さん(66)は「旅館の歴史を見守ってきたひな飾りを多くの人に見てもらいたい。被災者の励ましにもなればうれしい」と話した。4月中旬まで展示する。

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