加賀市が山中温泉中心部で整備を進めていた「菊の湯広場」と「山中温泉ししがしらんど」の開園式は10日、同広場で行われ、出席者が新たなにぎわい拠点の完成を祝った。4月13日に開館予定の観光文化施設「加賀依緑園(いろくえん)」(山中温泉南町)も出席者に公開され、北陸新幹線開業後の誘客効果に期待を高めた。
宮元陸市長が「山中温泉にさらに大きな磨きがかかり、多くの方に来ていただく態勢が整った」とあいさつし、室谷弘幸、髙辻伸行両県議、今津和喜夫市議会議長、田向公一山中商工会会長が順に祝辞を述べた。山中青年団が獅子舞を披露した。
式後、旧よしのや依緑園別荘を改修して市が整備した加賀依緑園の内覧会が開かれ、出席者は「清流に鮎」と題した漆塗りの蒔絵(まきえ)で装飾されたエントランスや高級壁紙「金唐革紙(きんからかわかみ)」「金唐紙」が貼られた洋間を見学した。
菊の湯広場には芝生を敷き、散策の拠点やイベントスペースとしての活用を予定する。「山中温泉ししがしらんど」は湯の本通りに面した広場で、こいこい祭で山中中3年生が担ぐ「大獅子みこし」を展示する施設を備える。