小牧ダムの点検用通路にみそを並べる関係者

小牧ダムの点検用通路にみそを並べる関係者

富山県 砺波・南砺・五箇山 特産

小牧ダムで酒・みそ熟成 富山県砺波市観光協会など、25年4月に販売

北日本新聞(2024年3月14日)

 富山県砺波市観光協会や関西電力などは13日、小牧ダム(同市庄川町小牧)で地元産の日本酒とみそを貯蔵して熟成させるプロジェクトを始めた。貯蔵に適しているダムの環境で熟成させた地元の味覚を通じて、新たな観光振興につなげる。約1年寝かせ、来年4月に販売する。

 小牧ダムは、年間を通じて気温が10度前後に保たれ、太陽光が入らないため、熟成した食品がまろやかで味わい深くなるとされる。県内では、黒部ダムなどで日本酒の貯蔵熟成が行われている。

 砺波市観光協会と庄川峡観光協同組合は、庄川遊覧船がある小牧ダムや市のさらなる魅力アップに向け、食品熟成プロジェクトを関西電力に打診した。市内の食品会社に協力を呼びかけ、若鶴酒造(同市三郎丸)と、紺田糀(こうじ)味噌醸造所(同市庄川町天正)が参加することになった。

 13日は、関係者が小牧ダムに集まり、720ミリリットルの純米吟醸240本とこうじみそ150キロを、地上から約16メートル下の点検用通路に運び込んだ。来年3月末まで熟成させ、来春のとなみチューリップフェアに合わせて商品化するという。

 市観光協会の大浦信雄事務局長は「新たな観光資源として皆さんに味わってほしい」と話した。関西電力庄川水力センターの増田勉所長は「2030年に小牧ダムが100周年を迎える。記念の年に向け、地域の人たちとさまざまな取り組みを行っていきたい」と述べた。

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