能登半島地震で割れた珠洲焼の破片を使ったアートが完成し、15日、都内で開かれた食や観光の展示会でお披露目された。迫力ある作品が来場者を圧倒した。
高さ2・7メートル、幅3・7メートルの壁に昇り龍と月を描いた作品で、龍の三つ鱗(うろこ)に珠洲焼の破片を使った。目には珠洲で集めた貝殻を用いた。日本鏝藍(ばんらん)協会(神奈川県藤沢市)の12人が手掛けた。
珠洲の伝統文化を取り入れることで復興への願いを表現しようと制作した。今後、復興状況を見ながら被災地での展示も検討する。協会長の守谷玲太さん(41)は「遠い場所からでも被災地のことを思い続けていることを伝えたい」と話した。
展示会場には輪島塗や珠洲焼の作品も並んだ。