福井県大野市で400年以上続く「七間朝市」が3月20日、冬季休業を終え再開した。この日は雨が降り続けるあいにくの天候となったが、同市元町の七間通りには3カ月ぶりの再開を待ちわびる人々が次々と訪れた。地元野菜や生花などを並べる出店者と「今年もよろしくの」「顔見に来たよ」と会話を弾ませ、商店街に活気が広がった。
朝市は毎年春分の日から大みそかまで、同朝市出荷組合員が毎日出店している。初日は市内の農家ら11人が店を構え、上庄さといもや勝山水菜、カブ、山菜を使ったおかず、生花などをずらりと並べた。せっかくだからと着物に身を包み訪れ女性は、「初めて来たけれど、会話が楽しくてみんないい人」と笑顔を見せた。
アクセサリーや木工品などの手作り品を並べる「七間楽市」が同時に開かれたほか、無病息災や商売繁盛を願う神事も営まれた。能登半島地震で壊滅的な被害を受けた輪島市の「輪島朝市」を応援しようと、会場には募金箱が設置された。